紹介予定派遣とはどのような働き方を指すのか?通常の派遣との違いも解説!
働き方が多様化している現代では、正社員ではなく派遣社員を選択する方が増加しています。そして、派遣社員には主に3つのパターンがあります。したがって、派遣社員で働く場合にも、自分自身のキャリアプランや将来の姿を予想し、理想の働き方を選択することが大切です。紹介予定派遣とはどういう仕組みなのかについて解説します。
紹介予定派遣とはどのような働き方を指すのか?
昨今、正社員よりも派遣社員という選択肢が広まりつつあります。その背景にはプライベートの時間や家族との時間を優先することが、増えていることが考えられるでしょう。
正社員の場合、勤務時間や勤務先など、あらかじめ決められた枠内で働くことが条件となっています。一方、派遣社員の場合は永続的に同じ場所で同じ業務を行うのではなく、法律に定められた期間内での雇用となります。
さらに、報酬についても時給制が採用されるのが一般的のため、収入や雇用が安定しないという側面もあるようです。そのため、プライベートの時間や自由な時間よりも安定した生活を優先させたいという場合は正社員のほうがおすすめです。
ただし、正社員として働くには企業の採用試験をパスしなければなりません。企業によって採用試験はさまざまですが、SPIテストや筆記テスト、複数回の面接などがあり、ハードルが高いという側面もあります。
さらに、採用試験では、応募者のスキルや素質などをしっかりとチェックしたうえで採用試験の合否を出します。そのため、経験がない業種に応募した際はハードルが高くなってしまうことも少なくありません。
正社員になることで雇用期間も収入も安定するというメリットがありますが、採用試験などのハードルが高いのも事実です。そこで、正社員雇用ではなく紹介予定派遣という制度を利用する方法があります。紹介予定派遣の制度を利用すれば、入社当初は派遣社員として働くものの、いずれは正社員へと雇用形態が切り替わります。
つまり、採用時のハードルが正社員よりも低くなり、いずれは正社員として働けるというメリットがあるのです。そのため、採用試験が難しい企業でも充分に正社員を目指すことができます。
紹介予定派遣と通常の派遣はどう違う?
そもそも、派遣社員という言葉は日本国内で広く浸透しています。しかし、派遣社員には主に3つの種類があるようです。
たとえば、登録型派遣というパターンです。登録型派遣というのは、ある企業に人材登録を行い、そこから別の企業へと派遣されて契約時の業務を契約期間内に限定して行います。つまり、契約内容が3か月の場合は、3か月のみ派遣先企業で働くというイメージです。そして、2つ目のパターンは常用型派遣です。常用型派遣は企業に派遣されていない期間も常に派遣会社と雇用関係にあるパターンとなります。
3つ目のパターンは紹介予定派遣です。紹介予定派遣の場合、他の2つの派遣パターンと大きく異なるところがあります。それは、契約期間が限定的ではないということです。つまり、契約上、派遣期間は定めているものの、いずれは派遣先企業の正社員になることを目的に人材を紹介するというイメージです。そのため、派遣先企業の正社員になることができる可能性があります。
登録型派遣の場合はあらかじめ決められた期間内でしか派遣先で働くことはできません。さらに、スキルが買われて、派遣先企業が直接雇用したいと思った場合でも、契約上できないようになっています。
しかし、紹介予定派遣の場合は試用期間として最大6か月間、派遣先で勤務した後に派遣先との合意があれば、正社員になることができるという仕組みです。また、試用期間内であっても派遣先との合意があれば、正社員として働くことも可能です。
紹介予定派遣で働くメリット・デメリット
昨今、多くの企業で取り入れられつつある紹介予定派遣にはメリットだけでなく、デメリットがあるのも事実です。そのため、紹介予定派遣として働くことを検討する際はじっくりと検討することをおすすめします。
紹介予定派遣の最大のメリットともいえるのが、企業や労働環境、業務内容などのミスマッチを限りなくなくせるというところにあるでしょう。というのも、紹介予定派遣の場合、最大6か月の試用期間があるため、その間に業務内容や労働環境に納得できなければ、正社員になる必要がないのです。
もちろん、企業側にとってもメリットともいえるでしょう。実際、企業側もどのような人材なのか、働いている姿を見て判断できます。そのため、紹介予定派遣というのは企業側と働く側の両方にメリットがあるのです。
しかし、デメリットがないわけではありません。たとえば、企業側の判断によって必ずしも正社員になることができない場合があります。いくら正社員になりたいと思っていても、企業側がミスマッチと判断すれば、正社員雇用されないことも少なくありません。
働き方が多様化している中、正社員という雇用形態の他に派遣社員という選択肢が広まりつつあります。プライベートの時間を確保できたり、企業とのミスマッチをなくせたりするというメリットがあります。
また、紹介予定派遣の場合、当初は派遣社員として働くものの、いずれは正社員になれる可能性があるようです。そのため、ある種の試用期間のようなものを通して正社員になるかどうかを決められる新しい働き方といえるでしょう。